やめられなくなる依存症のメカニズムとは?

2021年12月29日

いくら発散してもストレスが減らなくなる理由について

以前お伝えしました。

 

依存症といえば、昔であればタバコ、パチンコ、アルコール、

薬物、仕事などでしたが、最近はスマホやインターネットの

普及によって子供のうちから依存症になりやすい環境が整っています。

 

依存症はすでに国民病とも言えるほど身近なものです。

今回は依存症そのものの陥る原因は何なのかを深掘りしていきます。

きっかけと欲求

きっかけが起こるのは目につくところにあったり、

ストレスを発散したいと感じた瞬間です。

そして決まって依存しやすいものは安易な娯楽です。

 

レジャーや買い物よりもスマホの方が圧倒的にハマりやすい。

想像に難くないところだと思います。

 

次に欲求ですが、

現実逃避したい、孤独を穴埋めしたい、退屈を紛らわしたい。

などが挙げられます。

欲求については人によってあったりなかったりしますが、

ここで重要なのは欲求は重なるという事です。

 

動機は複数ある事が多い。

動機が多いほどに依存は強くなっていきます。

依存症と名前がつくわけですから、

心が弱った状態の苦痛から逃れたいという日常的な原因が

長期にわたる依存状態を作り上げる土台になるわけです。

やめられなくなる理由とは?

きっかけと欲求によって安易な娯楽に手を出してしまう。

すぐにやめられたらいいのに、なかなか終わらない。

 

延々とスマホをいじったり、一日中ゲームをしたり、

きっかけと欲求によってちょっと動かされただけで

簡単には戻れなくなってしまう。

 

この依存のメカニズムの原因とは何か?

それは「小さな刺激と心の弱体化」です。

 

依存しやすいものは、常に小さな刺激であり、

強い興奮感を得られたとしても一瞬です。

 

そして小さな刺激が与えられていくうちに、

その状態に慣れてしまう。

そうすると刺激が得られない状態に戻るのが、

苦痛になります。

依存前に戻る事が苦痛になってしまうこと、

これを心の弱体化と私は呼んでいます。

 

この心の弱体化は、あらゆるところで起こっています。

実は音楽を聴いたり、テレビを見たりといった行為にも

この小さな刺激と心の弱体化が起こります。

 

要するに、持続性があり楽しさを提供してくれるものには、

依存性が大なり小なり存在するという事です。

 

人は得ることよりも失うことの方が感情が強く働きます。

大きな目標に向かって努力をすることよりも、

安易な娯楽にハマり、その刺激を失うことに苦痛を感じて

やめられなくなる。

 

依存症は意志の弱さではなく、人の普遍的なメカニズムが

働いているに過ぎません。

 

逆に誘惑に流されない人は、きっかけが起こりにくい環境を

作ることを重要視しています。

意志の強さという曖昧なものに頼るのではなく、そもそもの

きっかけが起こりにくい環境で過ごしているだけです。

 

使い終わったらスマホの電源を切っておく。

郵便ポストにしまって、どうしても必要な時だけ取りに行く。

きっかけをできるだけ面倒くさく、遠ざける工夫が重要です。

きっかけを遠ざける努力だけは面倒くさがってはいけません。

 

それでもハマってしまって時間を無駄にし始めたら、必ず集中が途切れる

瞬間が来るのでその時に少し遠ざけて下さい。

そして何もしないで下さい。この時が一番つらいです。

ですがしばらく休んでいるうちに、小さな刺激に慣れていた

状態からゆっくりと正常な状態に戻っていく感覚があるはずです。

 

依存症についての次回は依存脱却のステップについて、

お伝えしたいと思います。

ストレス

Posted by あおまる